1. 此のところ登山やキノコ採り山菜採りに出かけて、『 離れ離れになってしまった、』 『 帰宅予定時刻になっても戻らない。』 等で、警察に捜索願いが出される事例が毎年のように発生している。

  2. このような時に、福島市山岳遭難対策協議会との連携により、人命に関わる一刻を急ぐ事態を想定し、今実行出来る最善の策を過去の経験と実績等から立案し捜索活動及び救助活動を開始される事になる。

  3. 救助対象者は、一般民間人が殆どで携帯電話やアマチュア無線等の通信手段を持たない事が例外ではなく、捜索範囲を特定出来にくくしている難点でもある。

  4. さて、我々民間救助隊は、我が身の安全確保と捜索救助活動時の相互連絡更に行動の指示等の徹底には無線による通信が欠かせない現状にある。

  5. 特に山岳の環境下では、携帯電話は通信不可能が珍しくなく、また捜索活動では他の隊員の行動も常に把握している必要がある。(情報の共有)

  6.  以上の観点から吾妻山の場合は、レピ−タ(山の高い所にある中継無線局)を活用出来るアマチュア無線が最も有効な通信手段で遭難者が無線機を携帯していれば更にその有効性は高まる。 ( 430MHzでは、439.54MHz 439.80MHz 439.90MHz ) 

  7. 山岳遭難を想定した捜索活動等の訓練にアマチュア無線局を運用することについては、アマチュア無線業務として既に各地で大規模災害等の通信訓練に協力している事からも明らかなように法的にも何ら抵触するものではない。(無線局運用規則第百三十五条の二による。)
     マラソンや駅伝大会等で活躍し、アマチュア無線の存在をアピ−ルも出来て、安全スム−ズな行事の運営に大変好評だと聞いている。(この種の運用に誤解のないように各局のご理解とご協力を願いたい。)

  8. アマチュア無線局を運用するには、勿論該当する無線従事者資格と無線局の免許が必要で、遭難救助等の非常通信を宣言し電波法上の目的外通信を運用した場合は、それの報告義務をともなう事になる。(非常通信の報告書 電波法第八十条による。)

  9.  大規模災害等を想定した、通信訓練や山での遭難を想定した訓練では、現実に発生したものではないことを混同しない様に明確に宣言する必要がある。     また、発信元を明確にするコ−ルサインを的確に送信することも留意しながら運用しなければならない。(例えば、本部とか現地本部等の特定の場所を表現することは何ら問題ないが、無線の運用上は 「本部から現地本部どうぞ。」 「はいこちら本部です。」等のやり取りは不法局と認識され易いので要注意。)
     電文の最後に受信態勢に移るのであれば 「相手局の"コ−ルサイン" こちらは 自局の"コ−ルサイン" どうぞ。」を送る。(電波法運用規則第二十三条二十九条)
    音声の通信では、コ−ルサインすべての文字、数字を早口にならずはっきり発音し、コ−ルサインを2〜3文字だけで省略してはならない。

  10. 当山岳会地元の安達太良山や吾妻山でハンディ―トランシ−バ−を使うとすれば、2Mバンドでは『145.60MHz』 430MHzバンドでは『レピ−タの439.90MHzか439.54MHz』あたりが通信実績もあり、通信可能範囲の広いことが判明している。

  11. 過去に吾妻山で発生した5名の生命を失う遭難事故以来、警察 自衛隊 民間救助隊 航空隊 遭難対策協議会等で有事の場合の連携を深め救助技術の向上を目的に合同訓練を年に夏 冬期2回実施しているが、通信体制は各隊それぞれ独自の通信設備で確立している。
     捜索現地では、各隊との連絡は特小電力トランシ−バを共用する。  (参考)

  12.  通常の山行でも、無線機の取扱いとQSOに慣れるように、(ザックの荷物だけにならないように。)いつでも運用できるように、取り出せる工夫をして持参したいものです。


                                           2008年10月7日   文責  JA7BPJ  梅津             2013/8/4  6項 に周波数を追加